
子どもの体が急に熱くなると、「いますぐ病院に行くべきか」と焦ってしまう保護者の方は多いかもしれません。とくに夜間や休日の発熱は、開いている病院も限られているため不安になりますよね。
しかし、熱の高さだけで慌てる必要はありません。大切なのは、熱以外の「全身の様子」をしっかり観察することです。
この記事では、急な発熱時に病院へ行くべきかの判断の目安や、おうちで様子を見るタイミング、そしてどうしても迷ったときの相談先についてわかりやすく解説します。
目次
■子どもの熱で病院に行くべきか迷ったときの目安
熱が出たとき、体温計の数字ばかり気になってしまうかもしれませんが、「熱の高さ」と「病気の重さ」は必ずしも比例しません。病院へ行くべきかを判断するためには、まず子どもの全身状態を落ち着いて観察することが何よりの目安になります。
◎まずは「機嫌」と「水分・食事」の様子を観察
熱が38度以上あっても、お気に入りのおもちゃで遊んだり、テレビを見て笑ったりと「機嫌が良い」場合は、少し安心できるサインです。また、水分がしっかりとれているかどうかも重要なポイントです。
ご飯は食べられなくても、お茶や子ども用のイオン飲料、母乳・ミルクなどがしっかり飲めていれば、脱水症状の危険性は低くなります。
◎おしっこは出ている?呼吸は苦しくない?
水分がとれているかのバロメーターになるのが「おしっこ」です。半日以上おしっこが出ていない、オムツがずっと乾いているといった場合は、体内の水分が足りていない可能性があります。
また、呼吸の様子もチェックしましょう。肩で息をしている、息をするたびに胸や首の付け根がペコペコへこむ(陥没呼吸)、ゼーゼーと苦しそうな音がするといった場合は注意が必要です。
■夜間や休日でも迷わず病院へ行くべきケース
様子を観察した結果、「いつもと明らかに違う」と感じた場合は早めの受診が必要です。ここでは、時間帯を問わずすぐに病院に行くべきかの具体的な目安を紹介します。
◎生後3か月未満の赤ちゃんの発熱はすぐに受診を
生後3か月未満の赤ちゃんが「38度以上」の熱を出した場合は、自己判断せず、すぐに医療機関を受診するようにしましょう。
この時期の赤ちゃんはまだ免疫が弱く、重い感染症にかかっているリスクがあるためです。夜間や休日であっても、ためらわずに小児救急を受け付けている病院へ向かいましょう。
◎こんな症状があれば迷わず救急窓口へ
年齢に関わらず、次のような「危険なサイン」が見られる場合は、診療時間外であってもすぐに病院の受診を検討しましょう。状態によっては救急車を呼ぶことも検討してください。
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呼びかけても反応が弱い、視線が合わない
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ぐったりして起き上がれない、遊ぶ元気もない
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水分がまったく取れず、おしっこが半日以上出ていない
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呼吸が明らかに苦しそう、顔や唇の色が悪い(青白い・紫色など)
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はじめてけいれん(ひきつけ)を起こした、またはけいれんが長引いている
■子どもの熱で病院に行かないで様子を見れる状態は?
熱があっても、必ずしもすぐに病院に駆け込まなければならないわけではありません。症状によっては、あえて夜間救急には行かないで、翌朝まで自宅で様子を見たほうが子どもの負担にならないケースもあります。
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水分がしっかりとれていて、おしっこも出ている
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機嫌がよく、あやせば笑う
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夜、スヤスヤと眠れている
元気があるなら、衣類や室温を調整しながら無理のない姿勢で休ませ、かかりつけの小児科が開く時間に合わせて受診しましょう。寒がるときは1枚足し、暑がるときは厚着を避けましょう。
ただし、これらの条件を満たしていて元気があっても、「熱が3日以上続いている」場合は注意が必要です。
長引く発熱は別の病気が隠れている可能性もあるため、翌朝の診療時間にかかりつけの小児科を受診して診察を受けてください。
■どうしても判断に迷ったときに頼れる相談先
「様子を見ていいと言われても、やっぱり不安」「受診のタイミングが本当にこれで合っているのかわからない」という時は、一人で抱え込まずに専門の窓口や公的なツールを頼りましょう。
◎小児科医師や看護師に繋がる「#8000」
夜間や休日に受診を迷ったときの強い味方が、厚生労働省が実施している「子ども医療電話相談事業」です。スマートフォンや固定電話から局番なしの「#8000」に電話をかけると、お住まいの都道府県の窓口に繋がります。
小児科の医師や看護師が直接電話口に出て、子どもの症状に合わせた家庭での対処法や、今すぐ受診すべきかどうかの的確なアドバイスをしてくれます。
夜間・休日に迷ったときの相談先として、あらかじめお住まいの地域の実施時間を確認しておくと安心です。#8000は全国共通の短縮番号ですが、相談できる時間帯は都道府県によって異なります。
◎スマホで手軽にチェック「こどもの救急」「Q助」
電話をかける前に、手元のスマートフォンでサッと緊急度を調べたいときに便利な公式サイトもあります。
日本小児科学会が監修している「こどもの救急(ONLINE-QQ)」は、生後1か月〜6歳の子どもを対象に、症状をチェックしながら受診の目安を確認できる公式サイトです。
また、消防庁が提供している全国版救急受診アプリ・ガイドの「Q助(きゅーすけ)」も、該当する症状を選ぶだけで「いますぐ救急車を呼ぶべきか」「翌日以降の受診でいいか」を画面上で判定してくれます。
■熱の高さだけでなく「いつもと違うか」を目安に
子どもの発熱は何度経験しても不安になるものです。「病院へ行くべきか、行かないべきか」に迷ったら、まずは落ち着いて子どもの様子を観察し、#8000や便利なツールを活用しながら、焦らず適切なタイミングで受診するようにしましょう。
受診を判断する一番の基準は、普段からお子さまを見ている保護者の方の「いつもと違う」という感覚です。
もしご家庭で様子を見ていて「本当にこれで大丈夫かな?」「なんだかいつもと違う気がする」と不安になったときは、決して無理をする必要はありません。
ご自宅で様子を見ていただいた後、翌朝の診療時間になりましたら「安心するため」にご来院いただくだけでも大丈夫です。少しでも気がかりなことがあればご相談ください。
